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ホーム > ようこそ知事室へ > 記者会見 > 2020年9月8日(火)

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知事記者会見

2020年9月8日(火)


知事発表:台風10号による被害について、新型コロナウイルス感染症(県民へのメッセージ、軽症者が療養するための宿泊施設の確保)
知事発表:山梨県との連携の強化
記者質問:新型コロナウイルス感染症、山梨県との連携の強化
記者質問:新型コロナウイルス感染症、山梨県との連携の強化
幹事社質問:リニア中央新幹線、自民党総裁選
記者質問:自民党総裁選
記者質問:リニア中央新幹線
記者質問:教育実習の実施について、施設整備計画の見直し、新野球場

知事発表:台風10号による被害について、新型コロナウイルス感染症(県民へのメッセージ、軽症者が療養するための宿泊施設の確保)

(知事)

今日はこのアクリル板がございまして、マスクをしていると音がこもるとか、またもう口の動きがわからないので、障害者の方にわかりにくいということでございまして、これにいたしました。これを作ってくださったのはですね、岸本君という方で、あの青年ですが。全部無料です。廃材をですね、探しまして、彼が手づくりで作ってくれたんです。一言どうぞ。

(岸本主事)

広聴広報課の岸本と申します。知人に廃材を譲っていただいて手づくりでアクリル板を作りました。マスクを外して会見をすることができるので、飛沫拡散防止をしながら、よりよい県政情報を皆様にお伝えできればいいかなと思いまして作りましたので、どうかよろしくお願いいたします。

(知事)

ちなみに岸本さんのですね、後ろ見てください。これはふじっぴーです。ありがとうございます。すごい才人がいらっしゃってですね、助かっております。発表項目は四つございます。その前に今日の花ですけれども、青色がリンドウ。それから黄色がオンシジウム。白いピンクがクルクマですね。それから紫色は紫苑ということでございます。

さて発表項目は4件で、まず台風10号による被害についてであります。5日から7日にかけまして、台風10号が沖縄地方から九州を通過いたしました。九州では2名の方、佐賀県の1人、鹿児島県でお1人がお亡くなりになり、また宮崎県で4名の方が行方不明になるなど、大きな人的物的被害が発生しております。亡くなられました方のご冥福を心からお祈り申し上げまして、また行方不明の方のご無事を祈っております。多くの被災された皆様に衷心よりお見舞いを申し上げるものであります。この台風10号は、昨年、本県にも被害をもたらした令和元年の台風15号、また同じく令和元年の台風19号の脅威を思い起こさせるものでございました。改めて風水害への備えの必要性を痛感したところでございます。このたびの台風は、先月までの猛暑の影響によりまして、日本近海で台風が発達しやすい状況の中、勢力を維持しながら来襲したものであります。今後とも、9月10月と本格的に台風シーズンを迎えておりまして、台風の接近には注意していかねばなりません。県民の皆様には改めまして、お住まいの地域のハザードマップをご確認いただいて、河川災害あるいは土砂災害等の危険性を事前に認識していただくこととともに、台風の接近時には、早めの備えをお願い申し上げます。

二つ目の発表項目でありますが、これは私の方から県民の皆様へのメッセージでございます。本県の新型コロナウイルスの感染者数は昨日までで494名となりました。最近では県内で新規感染者が確認されない日も散見されるようになるなど、感染状況が落ち着きつつあるかと思いましたが、9月5日土曜日には富士市において本県10例目となる新たなクラスターが発生いたしました。現在、確保病床数は277床でございます。それに対しまして、入院者25名、うち重症者はお二人、確保宿泊療養施設は中部及び西部で223室ございますが、それに対し入所者はゼロです。また入院等調整中が4名となっております。そうしたことで、医療提供体制が十分に確保されていますけれども、複数のクラスターが同時に発生しますと、病床等が逼迫する可能性もあります。県民の皆さんにおかれましては、生活環境のあらゆる場面に感染機会はあるのだということを念頭においてくださって、引き続き、日々の感染防止対策の徹底をよろしくお願いを申し上げます。

続きまして、新型コロナウイルス感染症の軽症者等が療養するための宿泊施設が東部において確保されたことについてお知らせ申し上げます。新型コロナウイルス軽症者等が療養するための宿泊施設について、すでに確保している中部地区と西部地区に続き、この度、東部地区においても、裾野市にある「ホテルジャストワン裾野」と、施設の提供に関し、合意ができましたのでお知らせ申し上げます。この施設は8階建て156室、看護師等を配置いたしまして、24時間体制で運営をいたします。受け入れの開始は9月の下旬を見込んでおります。これによりまして、軽症者等が療養するための宿泊施設は、本県の中部地区に155室、西部地区の68室と合わせて、県内全体で379室となりました。目標は450施設でございまして、その確保に向けて、宿泊施設の選定を早急に進めてまいります。




知事発表:山梨県との連携の強化

(知事)

最後の発表項目でございますけれども、山梨県との連携の強化についてであります。先月28日、山梨県南部町の奥山温泉におきまして、長崎幸太郎山梨県知事さんと、温泉に浸かりながら裸の付き合いをいたしまして、併せて両県の連携を強化し、地域経済圏の形成を図るためのそれぞれの提案をいたしました。私の方からは3項目について提案をいたしました。

1点目は、富士山静岡空港を両県民の貴重な交通インフラと位置付けまして、観光や産業の振興に活用していくこと。また、空港旅客ターミナルビル内に、両県の特産品等を紹介する共同施設の設置を提案したところでございます。空港を拠点として、両県の魅力を国内外に情報発信し、両県経済の活性化につなげてまいりたいと考えております。これは、空港内の3階にマッサージルームがありまして、そこが9月には撤退されるということで、前の社長をなさっておられた現在の副知事の出野さんがですね、現在の社長の西村さんとも相談していただきまして、あそこにこういう形で、用意していただくのがありがたいということで、そこには、山梨県産のブドウ酒、それから静岡県産の日本酒、あるいはお茶ですね。それからまた、この両県の観光案内に関わる様々な情報をそこに置いて、「ふじのくにカフェバー」と、仮称ですけれども、そういうふうにしていこうということで提案しましたところ、長崎知事さんには、大変いいことだということで、進めようということに相成った次第でございます。富士山静岡空港と言っておりますけれども、これは富士山山梨空港でもあると。だから山梨県もふじのくにの奥座敷ですから、それは玄関口を一緒に使いましょうということで、そうした協働の証というのは、仮称「ふじのくにカフェバー」ということになりました。細かなところはこれから事務の方で進めてまいります。

2つ目の提案いたしましたものが、リニア中央新幹線に関わるもので、昔から言われてるものですけれども、山梨県内、甲府市でございますが、設置される新駅を活用いたしまして、リニア線、身延線、それから東海道新幹線、この3つのそれぞれ特徴のある鉄道を使いまして、富士山を周遊するコースを設定しないかということでございました。これが実現しますと、リニアの最新技術を体験いただくと同時に、これ部分開業ということでございますので、様々な工夫も運転をしながら進めることができるということもございます。そしてまた、いわばパッケージとして売ればですね、「富士山周遊コース」ということになりますので、ちょうどいいんじゃないかということで。皆さんのお手元にその、彼に渡しました図をですね、地図をお見せして、それを配ったものでございます。そこに奥山温泉とありますが、そこでお目にかかったわけです。それを全部してくださったのは、町営の奥山温泉でございますので、町長の佐野町長さんが全部アレンジしていただいたと、3人で裸の付き合いをしたとこういうことでございます。大変、佐野町長には感謝してるということであります。ですから、甲府で降りて、ブドウ狩りをしたり、あるいは、さくらんぼ狩りをしたり等々、そしてまた自転車でも自動車でもあるいは身延線でも、降りてきてですね、奥山温泉に入るなりして、また静岡県で遊んでいただいて、それから東海道新幹線で帰れば、これ1つの大変有意義な旅行パッケージになるんじゃないかと。それから何よりもですね、重要なことは、2014年に山梨県が雪に閉ざされまして、お1人亡くなってるんですね。ですから、空で助けることができなければ、助けようがありません。我々はヘリコプターで救援隊を送りましたけれども、もし、リニア新幹線ができていると物資も送れますし、地下鉄ですから、空飛ぶ新幹線、地下鉄の新幹線でありまして、すぐに物資が届けられ、また人を送ることができる、またさらにですね、人を救出することもできるということで、そのためにも有用ではないかと。その昔は金丸信さんがこんなものを出されたと。で、この今の長崎幸太郎さんの知事の前の前の、横内さんも賛成してくださっておりました。我々はこのリニアがですね、今電力消費量を考えますと、ものすごく高くなりますね。仮に大阪までだと。飛行機代より高くなるんじゃないかと思いますけれども。短いと運賃も安くなります。しかし、おそらく、あずさに乗っていくよりも、大分高いでしょう。しかしながらこれを周遊にすれば、そしてパッケージにすればですね、割安感も出てくるだろうというようなことですね。お互いこの“ふじのくに”の奥座敷とこの玄関をですね、両方で楽しんでいただけるように、連携をしていくためにも、これを進めてはどうかといったところですね。私には賛成の意をですね、表していただきまして大変嬉しゅうございました。

それから3つ目、提案したことはですね、静岡県と山梨県を跨ぐ、サイクリングルートを開発することです。「ふじのくにサイクリングルート」ですね。自転車をキーワードにいたしまして、両県の交流をさらに深めるとともに、最終的にはですね、今日はこちらに来ていませんけれども、大石君が新潟まで行ってくれました。長野県から新潟に入って中央の日本4県の枠組みで、4県跨ぐ「山の洲」サイクリングルートを開発しようというようなことで夢を膨らませたというわけでございます。この3点の提案に対しまして、検討していくことになりましたけれども、県知事さんは基本的に賛同していただいたということであります。そしてまた山梨県の長崎知事さんからは、山梨県も力を入れて取り組まれている「グリーンゾーン認証制度」を一緒に進めたいというご提案がありました。認証制度のマークもありますけれども、これもですね、“ふじのくに”として、一つにする用意もあるというようなお話でございました。これは感染拡大防止対策を実施している飲食店とか宿泊施設を対象に県が認証する制度でございます。コロナ禍における来訪者の不安を取り除いて、安全で安心して観光できると。またそれをPRできるということで、本提案については、今両県で検討を進めているところであります。

今後も引き続き、同じ“ふじのくに”でございますので、連携を強化して、両県経済の活性化、いわゆるフジノミクスを大いに使いまして、共通課題の解決に向けて、意思疎通を図りながら一体となって取り組んでまいりたいと考えております。私からの発表項目は、以上であります。




記者質問:新型コロナウイルス感染症、山梨県との連携の強化

(幹事社)

ありがとうございました。すみません発表項目について、幹事社から少し質問させてください。まず新型コロナウイルスの関係なんですけれども、宿泊施設が決まったのは大変良かったと思うんですが、以前からもう一つ必要性が指摘されてるのがPCR検査の数の増加かと思います。ここについては現状どのぐらいの進捗状況なのか教えてください。

(知事)

はい、重要な質問いただきまして、ありがとうございました。これいつでもどこでも誰でもということなんですが、何時どこでもってことが目標です。しかしながら、感染者を収容する条件、それからまた、PCR検査をする体制といったものがございまして、なかなかそこまでいきませんけれども、県と静岡市及び浜松市の地方衛生研究所3ヶ所で、1日当たり200件のPCR検査が可能であります。県内のこの三つに合わせまして、医療機関及び民間検査機関を合わせますと県全体では1日当たり約1,200件のPCR検査が行える体制が整備できました。今度感染が拡大した場合、またクラスターが発生した場合に、近隣の同じような施設に対して実施する検査に備え、現在、県内の医療機関等において整備が計画されているPCR検査等の機器約50台を設置するのに支援をいたします。そのことによって、目標である1日2,000件の検査対象を早期に確保したいと考えております。しかしながらPCRは、時間もかかります。そしてお金も高いということで、この空港等で活用されている抗原定量検査につきまして、これはPCR検査より検査時間が数十分で済むということでですね、短時間で多くの検査を実施できるという強いメリットがあります。本県におきましても、この抗原定量検査体制の拡充を図り、季節性インフルエンザの流行期の発熱患者等の迅速な診断、また陰性証明の必要な人など、本人や事業者の希望による検査の需要も踏まえた検査体制を整備していこうと思っております。これにつきましては、これ以上今の踏み込むことはできませんけれども、抗原定量検査、今かなり話が具体化しつつありますので、遠からず具体的なお話ができるかというふうに思います。以上です。

(幹事社)

すいません、もう1点、このリニアの富士山周遊コースについて伺いたいんですけれども、長崎知事がこれに賛成の意を示されたということですけれども、7月の上旬の時点では、名古屋までの開業が前提だとおっしゃって、山梨までの先行開業については否定されてます。どのようなやり取りで長崎知事は賛成の意を示されたのか、JRに対して今後もお2人で何か求めていくようなことがあるのか教えてください。

(知事)

そうですね。やっぱり、2014年の雪害ですね。その話は改めて重要性を認識されたみたいですね。特に、佐野町長と、長崎知事と私で3人で、食事をしたんですけれども、南部町が雪で閉ざされたことはかつてなかったそうです。しかし、あの豪雪の時には、南部町も一歩も外に出られない状況で、非常に深刻だったというふうに言われておりまして、そうした時にですね、地下鉄は言ってみれば、雪に影響されませんので、これがあった方がいいというところですね。そのことが、これの重要性を認識されたことではないかと思います。しかしながら、前回自民党のこれを推進する議員さんの集まりの中で、基本的には東京からですね、名古屋までをということ、これ一体ですからね。そういう考えをお持ちだってことは知ってますけれども、しかしながら、それは、2027年の開業が今極めて厳しくなっている状況の中でですね、さらにまた、コロナに感染している数、今7万人くらいいらっしゃいますけれども、そのうちの大体3分の1が東京だけですね、これである時、多い時には、2人に1人が東京で感染してるという状況でした。そして、この首都圏と、愛知県と、大阪、兵庫を合わせますと、大体75%ということになります。ここを40分とか小一時間で結ぶことになりますと、感染ベルトになりますからね。ですから、そういうようなことから、このリニアに対する今大変な逆風が吹いているのではないかという印象を持っております。そうした中で、これまでも数十年間にわたって蓄積されてきた技術もあります。こうしたものは使わないといろいろと停滞するという面がございますし、技術者に対する士気もですね、劣ることになりかねないというふうに思っておりまして、ですから私はもう部分開業が重要であるという考えを持っております。これはもともと山梨県から出ていた話でございました。しかしながら、今おっしゃったように、難しい面もあります。そして、JR東海さんも、基本的には一挙開通というのは基本的な姿勢であることもよく知った上で申し上げてるわけです。しかもですね、これは一挙開通にすることによって東海道線のバイパスになるということだったわけですね。だから言ってみれば、JR東日本の領域を、これが走るわけです。仮に甲府までだったら、これJR東日本の言ってみれば守備範囲のところをですねリニアが通ることになりますので、ですから当然、JR東日本との交渉ということも必要になってくるんじゃないかと、そういうふうに思いますね。ただ一方ですね、名古屋からも、今トンネル掘ったり、いろんな整備がなされておりまして、名古屋から中津川そして飯田だというような形になってるわけですけれども、中津川は、これは非常に重要ですので、なぜかというと、そこにリニアの車両基地が置かれるというふうに承知してますけれども、そういうところでもありますから。ただ、例えばですね、中津川というのは、首都機能の移転の第2候補地になったところです。というかそのすぐ近くですね、多治見とか土岐とか、瑞浪といったところとすぐ近くでございます。ですから、そこに例えばですよ。今、首都機能の移転がなされるとした場合ですね、例えば、立法行政司法の中で一番移りやすいっていうのは、司法じゃないですか、最高裁判所ですね。そうしたものが仮にそこにできたとするじゃないですか。そうするとですね、やっぱり国の機関、機能ですから、交通のアクセスが良くないといけないというふうに思いますよね。そうすると、今はそこに中央線が走ってます。そこから中津川から塩尻まで行って、塩尻から東の方に折れるわけですけれども、そこを塩尻から上に行くと松本を経由して、篠ノ井線と言いましたかね、それに変わることになります。その途中、塩尻と松本の間に、松本空港ってのがあるでしょう。仮にそこにですね、その空港が使えるようになれば、北海道からでも沖縄からでもですね、すぐに来れるということになります。仮にそこに新幹線が走っているとなれば、もうわずか数分でですね、夢の超特急に乗って中津川に来れるということもありましてですね。部分開業というものもメリットってのはそれなりにあるんですね。ですから、今このコロナの流行で、いわゆる感染ベルトになりかねないような大都市圏の構築と、7,000万人と言われておりますが、こういうようなものを作っていいのかどうかということについて、見直しが行われている中で、やっぱりやれるところはやった方がいいじゃないかという意見もあってですね、そのうちの一つとして、静岡県としましては、環富士といいますか、富士山周遊ということを通して、内外のお客様にですね、空飛ぶ新幹線の醍醐味と、それから世界で最も一番遅いと言われる身延線の特急電車と、既存の新幹線、こうしたものを使いながら、その観光を平時においては振興して、有事においては山梨県が決して雪によって生活が妨げられることもないようなですね、インフラが得られるということでもありまして、そういう話をしたところ、特段ですね、反対の意見もなかったということであります。むしろ面白いということでですね、そういう話になったということです。以上です。




記者質問:新型コロナウイルス感染症、山梨県との連携の強化

(幹事社)

ありがとうございました。それでは発表項目について質問があればお願いします。

(記者)

すいません。宿泊療養施設についてお尋ねします。目標450ということですが、この人数だけで見ると、西部が少し足りないような気がするんですが。今後、整備を目指すのは西部地区においてという理解でよろしいでしょうか。

(知事)

そういうことです。しかし、相手のあることなのでですね、また協定に至っておりませんので、バランスがとれるよう西中東と整えていきたいという考えで今450床目指してるということです。

(記者)

このリニア富士山周遊コースのことで伺いたいんですけれども、これ新甲府駅から先が点々線になってるんですけれども、知事ご自身はこれは金子社長との会談のときにこの話されてたと記憶するんですが、ここまで先行開業でその先情勢が整えば、その先も繋げばいいんじゃないかっていうことなのか、ここで終わりにすべきっていう考えなのかっていうところがちょっとはっきりわからないので教えていただけますか。

(知事)

おそらく今有識者会議において検討されてますけれども、47項目検討しなくちゃいけないと。まず水量、他にも水質、残土処理、生態系への影響等々、検討すべきことはたくさんあります。そしてもう新聞でも報じられておりますように、2027年の名古屋までの開業ってのは極めて難しいということになっていますね。そうした中でですね、コロナが起こってどうするかということでございますのでですね、私は南アルプスのことはじっくり考えた方がいいと。やっぱりこのデータが不足しているから議論がなかなか進まないっていうことも、有識者会議や我々の専門部会でも明らかになっておりますので、これはまあJR東海の明らかにこの態度が甘かったからだと思ってますけども、しかしながら、利用できるものはですね、これまでも既に工事も始まっているところもありますから、これを活用するという考えを持ってしかるべきだと。特に今大きく首相というか国の顔も変わるときにありますから、こういう問題提起はですね、するべきであるというふうに思っております。




幹事社質問:リニア中央新幹線、自民党総裁選

(幹事社)

そのほかよろしいですか。それでは幹事社質問に移らせていただきます。リニアの話少し出たんですけれども、それの関連になるんですが、県は先日、国の有識者会議について、難波副知事名で国土交通省に運用に関する要請を出されました。その後国交省などから何か反応はあったんでしょうか。これが1点目です。2点目は、自民党総裁選が行われておりますが、次期首相となる次期総裁に知事はどのような方がふさわしいと考え、地域の立場からどのようなことを期待されるのでしょうか、教えてください。

(知事)

まず最初の質問ですけれども、8月28日に国交省に提出した要請につきまして、これは県として回答を求めているのではありません。従って国交省からも特に連絡がないということです。ただこの8月25日に開催された第5回有識者会議では、相変わらず全面公開が遵守されていないことです。また、8月13日に、これは重要な書類を提供いたしました。静岡県の考察と言われているもので、水収支解析などについて、本県、それなりのデータがございますのでそれに基づいてですね、出したものでございますけれども、これもですね、無視されたということでございますが、そうしたことで、会議終了後に、公表された座長コメントもございましたが、そこにはですね、説明、議論のない内容が記述されていたり、議論されたことが網羅されてないってこともあってですね。全体として、有識者会議第5回もですね、地域住民の不信感を醸成したことになったのではないかというふうに思っております。ですから、これを解消するためには、万機公論ということがございますので、これも明治以来の日本のですね、基本的な民主主義の基礎だと思っておりますが、地域住民の皆様の不信感を与えることがないようにですね、会議は全面公開、だんだんだんだんと会議を言われて開けていくというですね、姑息なことはやめて、一挙に全面公開をなさった方がいいと。座長コメントはいらないと。こういうふうに思ってるところであります。

それから自民党総裁選、3人の方が今日立候補を表明されまして、菅さんは、昨日、鈴木康友市長からですね聞いたんですけども、奥様が、奥様思いの方だということですが、清水ご出身で素晴らしい方であるということで深い縁のある方だなという印象ですね。それから、岸田さんは、昔のいわゆる大平正芳の流れを汲む方で、田園都市構想っていうのを出されているのがですね、非常にいいなと思いました。これは、大平さんが有識者会議といいますか、いわゆる日本の知識人の最高級の方たちを集めて、そこで出された構想の一つで、田園都市国家構想と、もう一つは太平洋に飛ぶといいますか、そういう構想だったわけですね。これは大平さんが急死されましたので、両方とも頓挫したわけです。その後同じ丑年だということで派閥が違うけれども小渕恵三さんがですね、この両方やりたいというふうに言われてたわけですね。これも突然亡くなられたので駄目になったわけですけれども、そういう意味で、本当にこの夢の田園都市国家構想、私はこれはもう、何と言いますか、訳語なんですね、ガーデンシティの訳なので、ですからガーデンアイランズとかガーデンシティとかっていうようなことでですね、そちらの方がいいですよっていうことを、小渕さんに話したことがあったわけですけれども、それは岸田さんに生きてるっていうのはですね。ありがたいことです。今帰りなん、いざ田園へ、と。帰りなん、いざふるさと“ふじのくに”へという、回帰が起こっているので、やっぱり都会の中でコンクリートもですね、いかに便利とはいえ、自然がないところで生活しているところからですね、やっぱり空気がきれい、食材も十分にあると、子どもが遊ばせられるというようなところのほうが、コロナとの付き合いも、上手にできるんじゃないかという動きがございますものですからね。こういう構想はすごく大切だというふうに思います。大平さんのときからずっと続いている構想だということですね。それから、石破さんはですね、今回の出馬の前に、既にリニアについてコメントをなさいまして、そして、これが全体国民のために本当になるのかと。これが7000万人のいわばスーパーメガリージョンをつくって、北海道はどうよくなりますかとかですね。彼は島根か鳥取でしょう。日本海側はどうなりますかとか、いうふうな問題提起をされております。もっともな問題提起だというふうに思いますね。しかも鉄道のエキスパートですから、そういうことで、問題提起をしながら、国の形をリセットしたいとおっしゃっておりましてですね。私はもう本当にそれが必要な時期に来ていると思いますので、三者三様、いいメリットがあって、3人一緒に首相になってもね、いいんじゃないかと。まあ、いわゆる、一味同心というのもありましたけど、残念ながら今の制度ではできませんので、それぞれ主張をしっかりなさってですね。そして、誰が選ばれるにしても、やはり同じ自民党の領袖同士ですから、いい政策は取り入れるというふうになされば、それが国民のためになるのではないかというふうに思っております。私どもに関しましては、このリニアは特段、でき上がれば、これは既存の新幹線ののぞみ機能がリニアの方に移りますから、ひかりとこだまの本数が増えるというメリットはありますけれども、今こういう状態でございまして、のぞみがもし静岡に停まっていればですね。感染ももっと拡大した可能性があります。ですからこののぞみが停まる東京、神奈川、それから愛知県、それから大阪、神戸とね、こういうところでですね、感染が広がっていると、それからまた福岡ですね。福岡いれると感染者の8割は4大都市圏で起こってるわけです。だから、早ければいいという時代ではないなというふうに思います。そうしたことについてですね。石破さんはわかってるなということで、私は静岡県はむしろ、今、もう十分にそれなりにインフラがあるので、リニアも観光で使えるし、そして山梨県と静岡県が一緒になれば、甲府盆地が好きな方、あるいは静岡のように海が見えるところが好きな方、こうした方がですね、首都圏にいらっしゃるに違いないので、そちらも両方選べると。好きな方を選んでお住まいいただける。そして2地域居住もいいし、場合によっては移住されるもよしということでございますのでね。そういう意味ではですね、本県にとってリニアのことを言っていただいた石破さんはですね、感動するほどうれしかったですね。あえて言ってくださったという感じがします。以上です。




記者質問:自民党総裁選

(記者)

すいません、新総裁、新総理の就任後なんですけれども、衆院解散総選挙のタイミングに関してどうお考えでしょうか。

(知事)

やっぱり国の顔を選ぶのでですね、なんて言いますか、森総理が選ばれたときに、正当性がいろいろ、ずっと後にまで言われました。ですから、総裁が選ばれるまで、前のように安倍さんが本当に駄目になったというのではなくて、今、務めていらっしゃいますからね。ですから、全党員の投票によってというふうなことがあったので、それの声がですね、残った形で、今回の総選挙、失礼しました総理の選挙が行われると。そのあとやっぱりこの正当性を確保するためにはですね、総選挙は、私が仮に首相の立場であれば、国民の信を問うっていうのは必要であると思いますね。自民党員だけの顔ではありませんから。自民党員の中にもですね、何ていいますか、若干の不満が残ってると。しかも総裁候補のお1人、場合によっては2人がですね、これでいいのかという疑問も呈されていますのでね。やはりそこは、国民全体の顔として、しっかりと政策を訴えなくてはなりませんので、その機会にもなりますから、そういう意味でですね、総選挙というのは、やるのが筋ではないかと思います。

(記者)

すいません。それは総裁に就任してすぐぐらいにという意味で。

(知事)

それはもう、さすがに分かりませんが、コロナ禍にございますのでね。それも考慮しながらってことでございます。なかなか難しい決断だと思いますけれども、放っておいていいというものではなかろうというふうに思います。第三波が到来しているのに、総選挙っていうのは、これも非常に国民に対して、無礼なことになりますのでね。難しい決断ですけれども、今申しましたような大義名分からいうと、やるのが筋だと思っております。

(記者)

じゃあ、まあすぐにではないけれども、そう遠くないうち、近いうち、第三波は来ないうちにというぐらいの感じ。

(知事)

まあおそらくそのことはですね、皆考えてらっしゃるんじゃないですか。ある人は政治のカンだとかっておっしゃってましたけども、これは国民も見てますからね。自民党だけでやっていいんですかってな話がございますから。

(記者)

ありがとうございます。もう一つ今お話にもありましたけれども、その総裁選、普段行う党員選挙、党員の投票の部分が今回ちょっとイレギュラーな形で行われますが、この点に関してどう思われますでしょうか。

(知事)

ちょっとこれさっき申したつもりだったんですけれども、やはり党は本来党員全体によって選ぶと。そうしたことを、党勢拡大のためにいろんなことで勧誘されるときにですね、これで総裁を選べるんだと。その総裁は首相になるんだというようなこと言ってられていると思います。そうしたことを裏切ることになってるのでね。ですから、そのためにも総選挙が必要だというふうなことなんですけれども、今回の場合、党員全体による投票が行わないことに対して、3人の候補者のうち、一部がですね、不満を漏らされているでしょう。つまり、公正じゃないんじゃないかと、選挙が。そういうふうに言われてるわけです。自民党全体の声を本当に反映するものにならないんじゃないかということですね。そういう声が出されていると。だからアンフェアじゃないかっていうふうに言われてるわけです。選挙はフェアのためにやるわけで、ですからそれはアンフェアではないかというふうにですね、立候補者が言ってるのはですね、不健全ですよね。だから、やっぱり何かの形で改めなくちゃいけないと思いますが、それも総選挙になるんじゃないかと思います。はい。

(記者)

ありがとうございます。

(記者)

はい。何度もすいません。先ほどの今回の総裁選の各候補者についての評価の部分でおっしゃっていただいてるんですけれども、ちょっと戻りまして安倍総理の政権の時に、このリニアの建設について、随分スピード感が上がって3兆円の財政投融資を実行してみたりとか、スーパーメガリージョンについても構想を閣議決定したりということをしています。その安倍さんが進めたこと自体をどう評価されるのかということと、あとこの総裁選の結果、安倍政権の継承になる色彩が全部強いですけれども、その中でどういう変化を期待されるかというところは改めてお願いできますか。

(知事)

これは安倍さんが進めたというよりも、1970年代ぐらいからある話でですね、ただ3兆円も財投が行われるというのは、しかもかなり有利な条件でJR東海という一民間会社にですね、行われるっていうのは異常であるというふうに思っております。ただしこのお金が投与されればですね。もともと2040年代に大阪まで開通だったというのがですね、2030年代に前倒しになったわけですね。ですから、お金を投下すればできるという話でもあるのでですね。まさに問われるべきことですよね。こういうことをしてよかったのかどうかという。一民間会社にね、こういうことしてよかったのかと。それは石破さんが、問われてるんじゃないですか。それからどう継承するかっていうことですけども、さすがにこの安倍さんも1月からかなり体調崩されたということが報道されてますけれども、リニアについて発言されたことは全然なかったですね。しかし、自民党部会で彼の盟友である古屋さんがですね、これを推進するための会議を開かれたということはございました。おそらく安倍さんの意向も含めてることではないかと思いますけれども。そうした中で今、コロナ禍ですからね。コロナが大都市圏に感染の可能性を広げるということでありますのでね、これはあってはならない、これは国防に関わることなので、国民を疫病から守るっていうのが基本であります。そのためには密を避けなさい。言い換えると大都市は駄目ですよということ。大きく言ってしまうとですね。密度の高い人口集中しているところは大都市ですから、これを改めなさいというのが、基本的に一人一人が密を避けなさいということを言ってるわけで、密を避けられるのは田舎です。ですからですね、ここで議論しないわけにはいかないでしょうと。安倍さんの政策を検証するときに、アベノミクスでさらにまたこの国民にですね、1,200兆円という借金してるわけですね。GDPの2.5倍ですよ。こんな借金をしたですね。政府他にありましたか。それとどういうふうに、これを元に戻すんだと。国民に対して政府が戦時体制でも何にもかかわらずですね、巨大な借金をなさったと。じゃあ目標、すなわちインフレ率2%ってのは達成できたのかと。全く達成できないまま終わってしまった。ではGDPは上がったのかと、コロナ禍で全部下がっちゃったと。50兆円もまた落ちたわけですから。元の木阿弥で500兆円前後になってしまったということですね、そうすると残されているのは成長戦略だけですけど、成長戦略も、一つが観光でもあったわけですが、それがコロナで吹っ飛んだわけですから、どういうふうにしてこれをですね、継承するんだと。ただまあ3人の候補者のうちの一部はですね、安倍さんと一心同体でしたからね。ご自身が進めるということでやってこられたか、本当にそうお考えになっていたかどうかは、首相になってやらないとわからないところがあります。特に、はっきりと言って菅官房長官はですね、なにしろ首相のsecretaryだったわけですからね。自分のことは言えないという。これは首相の身を呈して、解説するということですから、本音はわからないところというところがあります。そういう意味ではですね、継承という言葉が使われてるけれども、これまで7年あまり8年近くあったことに対しまして、敬意を表すると。立派なこともあったわけですね。そういうことも含めてですね、検証するべきものもですね、あるはずで、しかし反省するべきものも、ありますから。どなたかがおっしゃってますけれども、格差が拡大しましたからね。7人に1人は、子どもが貧困だと、つまり親が貧困だと。そのうちの2人に1人は母親1人しかいらっしゃらないとかですね。母子家庭です、父子家庭です。こうした人達を増やしちゃったわけですね。だからお金はジャブジャブと市場につぎ込まれながら、それが2極分化して貧困者を増やしたと。こんなものをですね、つまり全体として経済が大きくなれば、それが均てんして、すべての人に行き渡るという。これ破産したってことでしょ。どう継承するんですかと。これはもう総選挙が仮にあればですね、そこあたりはですね、明確に言わないと駄目だと。今派閥政権みたいな感じになってますからね。ですからもう、私などはやっぱり国民の将来負担をそのまま残したと。成長戦略は残念ながら稼働しなかったということですからね。新しい成長戦略がいると。例えばフジノミクスとかね。それも一つです。以上です。




記者質問:リニア中央新幹線

(記者)

リニアの絡みでちょっと別の観点からお聞きしたいんですけれども、大阪府のですね、吉村知事はですね、以前にリニアの開業延期を踏まえてですね、リニアは国家戦略だということで、一つの県の反対によってそれが駄目になるっていうことがあってはならないというようなことをおっしゃってるんですけども、川勝知事は国策とその地域主権と言いますか、地域分権との関係性というのをどう捉えていらっしゃるのかというのを一点お聞きしたい。

(知事)

国策というのは一つじゃありませんからね。南アルプスをユネスコエコパークにするというのも、環境省などが、国の政策として進められたことでありますよね。ですから、河川をきちっと維持するっていうのも国策でもあります。ですから、このリニアだけが国策だというのはですね、違うと。それからまた、70万、もっと言えば今後、志太榛原中東遠の人たちのですね、命がかかっている。それをこう、どう考えてらっしゃるのかっていうことを言わないままですね、仮に大阪のその70万、80万という、これは、今、大阪都構想でいろいろ言われている一つの区が全部滅びるっていうか、生きていけなくなるような、淀川の水が使えないというようなことですね。そうなるとですね、どうですかっていうふうに言った時に、同じ問題です。ですから、もう少し丁寧に言ってもらう必要があったと。ただしですね、リニアはもう、何も、何て言いますか、東京から名古屋にまず作ってそれから大阪に、というですね、これはあの、人が決めたものですから、変えられるわけですね。なぜそう決まったかというと、大阪、名古屋で、それなりの営業利益を上げて、それを投資すると。大阪と名古屋の間に。そういういわばビジネスプランだったわけです。しかし、そのビジネスプランに3兆円の財投がありましたので、早まることになったわけですが。しかしながら、大阪まで結びたいということであればですね、大阪からやればいいじゃないかというように、そこでリーダーシップを発揮されればよろしいんじゃないかと。だけど大阪の場所決まってますか、ええ。中にはですね、関空と結びつけたほうがいいだとかですね、言ってる方もいらっしゃいます。ですから、あるいは京都市長さんは、京都市を通せとおっしゃってるわけですね。ですから、遅れるというよりも、まず決めることがありますでしょうと。だから大阪から奈良を経て、三重を経て、名古屋へってことになってますけれども、それについてもですね、一時期、三重県の知事さんと話をしてここだっておっしゃったけれども、それが実は私にひそかに漏らされたってことが後から分かりました。言い換えると、正式にはまだ言えないような状況だったということで、そんなことを約束した覚えは、言った覚えはないというですね、そういうことを盛んに言われてもうびっくりしましたけれども、そういうところをですね、きちっとやるっていう仕事もあります。ですから、よく言いますけど、受験勉強でですね、一番苦手なところを集中的にやって全体を上げるのか、そこはもう0点でもいいから、あとのところ全部100点取るつもりでやってですね。その間にその苦手なところについて、少しでも上げられるように努力するというやり方がありますから、これはあの、人が決めるものですから、しかも決める決定権を持っているお1人で、有力な知事さんですからね。自分の足元をまず決めろというふうに申し上げたいですね。

(記者)

大阪府の吉村知事は、静岡県は自然環境の問題で反対してるというふうにも言ってるんですけれども、その大井川水の問題については深く言及されてなくてですね、水問題についてどこまで他県の理解が進んでるのかなっていうところをちょっと疑問に感じる部分あるんですが、今、現時点で知事として、川勝知事としては、どの程度他県に理解が浸透してると思われていますか。

(知事)

実際ね、その通りなんですよ。水の問題なんですね。アルファアンドオメガなんです。これがすべてなわけです、これが今、危殆に瀕しているということで、これ、知らせなくちゃならない。どこで知らせるんですか。有識者会議でしょう。これは国がやっているわけですから、これをどうして情報をですね、一部の静岡県の関係者だとか、一部の県議だとか、そういうふうにするんですかと。期成同盟会は大阪からですね、奈良、三重、そして愛知から岐阜、長野、山梨、神奈川、東京全部入ってるわけですから、その人たちにですね、今、何が問題になってるのかをどうして国交省は知らせようとしないのか、というのはですね、極めておかしいと。ですから私大阪府知事さんにですね、この有識者会議について、本当に事務官でもいいから出てきていただいて、見ていてほしいですよ。だから情報をですね、制限するなと。1人占めもするなと。全部公表していただきたいというのが、その、国の本来の役割だと思っておりますので、吉村知事も何が問題なのかっていうことをですね、踏まえないで勝手に即断をするとですね、この間の、ワクチンの話になることになっちゃうわけです。

(記者)

ごめんなさい、最後にもう一点だけすみません。その水問題ということで言うと、河川法の関係でですね、これ一部報道でもありましたけれどもその河川法の、今、静岡県が河川管理者になってますけども、その河川管理者を国に権限を返上するというか、国に移して解決しようっていうような声も、なんか一部から出てきてるようなんですけども、それについては地域主権の観点も踏まえましてどうお考えでしょうか。

(知事)

そういう乱暴なことをするとですね、もっと大きな摩擦になると思いますね。きっちりと話し合いで、納得ずくめでやってくださいと。科学者、技術者がしっかり議論しているので、それを尊重するというふうに利水者の方達もおっしゃってるわけですから、科学技術に関わることは、秘密にすることは全くありません。イデオロギーじゃありませんから。ですから、彼らは政策決定論者じゃないんですね、科学的、技術的にいろいろと議論されているということでですね、そこを踏まえないで、いきなり法律で、いっぺんにこの決定権を奪ってしまおうということになりますと、これは火に油を注ぐようなもんだというふうに思います。

(記者)

ありがとうございます。

(記者)

リニアの関係でお伺いしたいんですけれども、今日一部のメディアが報じましたけれども、岐阜県御嵩町でですね、リニア中央新幹線のトンネル工事で出る残土の恒久処分場について、JR東海は町の土地に、残土の恒久処分場を設置することを打診していたんですけども、町は口頭で拒否する意向を伝えたということが分かったということで、その理由としては遮水シートが危険だとして設置は受け入れられないと。で、町長は、それ以外の有効な提案があれば考えるに値するが、その別の提案はないので、今、考えられないと。さらにこれも有名な話なんですけども、御嵩町は1990年代に、産業廃棄物処分場の受け入れでかなりもめまして、住民投票で拒否した。加えて町長が襲撃を受ける、殺人未遂事件も起きていまして、その当時、もめたのは遮水シートの利用の危険性が問題視されたということで、町長はそれを踏まえて、JR側に本を読んで町の歴史をよく調べてくれと求めたことが明らかになっています。これまで、ちょっと前置きが長くなったんですけども、これまで静岡県の自治体として反対をしていまして、その他反対する人たちは、市民団体だとか、土地で反対する一般人が多かったと思うんですけども、今回その、静岡県以外でも自治体単位でリニア中央新幹線の計画に反対する自治体が今回出てきたということで、それについて知事の受け止めをちょっとお伺いしたいんですけども。

(知事)

ですから今、水の問題が一番大きいっていうこと言いました。これは水量と水質の問題があります。生態系の問題があります。もう一つは残土処理の問題ですね。これ47項目の中に重要項目として入ってるわけです。だから残土の問題はですね、もちろん重金属が出てくる場合があります。で、これを処理しなくちゃいけないと。その可能性や、南アルプスの西側の方に、かなりそういう重金属があるというふうにも言われているわけですね。この間の中部横断自動車でもヒ素が出ました。これはそれを処理するのは、相当に大きな費用もかかるしですね、負担がかかります。こうしたもののうち、その残土処理について、御嵩町の方でそういう話が出たってのは、もっともなことだと思いますね。ですから声を上げてほしいですね。今、山梨県の方でも水枯れが起こってしまった後ですね、応諾した結果こうなってしまったということで泣き寝入りしていらっしゃるところがありますけれども、そういうような方たちは、やっぱり静岡県の県全体でやってるようなところは、まだないのでね。まず岐阜県知事さん、あるいは山梨県知事さん、山梨県知事さんは水問題について極めて深い理解を示してくださってますけれども、岐阜県もですね、実は清流の県です。ですから、水を大事にされておられる。そういうところの一つの重要な町が、声を上げたということについてはですね、ぜひ尊重していただきたいと思いますね。もう人々の幸せを作るためのインフラですから。ですから、それと経済効率、あるいは経済的利益というよりもですね、天秤にかけるという、そういう形で、一方を押し切ってしまうということは避けたほうがいいというのが私の考えです。

(記者)

ちょっと今の点に関連して伺いたいんですけれども、岐阜県、県として、JR東海と交渉されたらいかがかというお話、静岡県内の大井川流域10市町とですね、個別に交渉するのではなくて、県が一本的化してその窓口をするようにということで、2018年、2019年、2020年とやっていらっしゃったと思うんですけれども、窓口を一本化することの良さ、どういうメリットがあったのか、ちょっとそこのところの意義をもう一度、もう一度というか、おっしゃっていただけますでしょうか。

(知事)

これは、勝手に一本化するんじゃなくて、議論していた結果、一本化しようということになったんですね。広く会議を興してそれぞれの市町、ご議論があってですね、一方は地下水、一方は水道、一方は表流水、一方は農業用水、様々なものがあります。これをバラバラに言っても、相手は何しろ、国策を標榜したJR東海で、必ずしも住民の意見に耳を傾けてきた経過も、あまり見られないということになりますとですね、議論を一種、凝集するところ、一本化した方が、JR東海さんにしっかりとものを言っていただけるってことで、なったわけですね。ですから、様々な利害関係者があったときにですね、それを一本化してやると分断工作が一時期あったじゃないですか、JR東海さんの方でね。上手に乗せられた人もいましたでしょ。そういうふうなことが起こるわけですね。これを見ながらやっぱり一本化して欲しいということになったわけです。あれはもう大失敗です。分断工作に乗ったのはね。トンネルは掘れないんじゃないですか、静岡市。だって、残土を自分で処理すると言ってるわけでしょう。残土どこで処理するのですか。これは御嵩町のあれですけど。三ツ峰落合線のトンネルの残土は駿河区で3ヶ所選んだというのが我々の知ってるところですが、仮置き場だっていうんです。駿河区はですね、東海道線の南でしょう。南っていうか海側ですね。そうすると、この井川何とか線とか、こういうとこ通らないとですね、駿河区に入れないでしょう。そこに100台も毎日ダンプカーがですね、5キロ分の片側1車線ね、トンネルから出てくる残土を運ぶっていうことは実質ですね、できない相談ですね。だから残土処理のことが、ちゃんと考えられないままああいうことが起こったっていうことはですね、本当にJR東海から見たらおかしなこと言われると言ってましたから、金子さんが。だけど静岡市がそう言うからしょうがないとおっしゃったけど、静岡市に分断工作を持っていったのはどなたですかということですね。こうしたですね、不幸が結果的に井川に対して希望だけ与えて失望に終わってしまうということになりかねなくてですね。もうこれはもう学ぶべき教訓ですね。みんな力を合わせれば、1足す1が3になるということでですね、私どもはしかし、勝手にやりませんね。必ずご報告を申し上げ、意見を承ってやるという、いうわけで、後ろには80万、あるいは70万のですね、関係者がいらっしゃいますよということを申し上げつつやってるということで、そういうメリットがあったということです。




記者質問:教育実習の実施について、施設整備計画の見直し、新野球場

(幹事社)

その他、よろしいですか。では幹事社質問以外の質問をお願いします。

(記者)

県内での教育実習について伺いたいんですが、県内では静岡市が唯一、コロナの感染拡大を受けて、教育実習生を受け入れを中止するとしていたんですが、今日、やはり受け入れるというふうに方針を変更しました。このことについての知事の所感をお聞かせください。

(知事)

ちょっと知らなかったです。だけど教育実習はやらないと先生になれませんからね。ですから、何らかの形で安全を確保しながら、教育実習ができる環境であれば、先生を目指される方が、現場でベテランの先生のご指導を得ながら子どもたちに直に接する、それをやっぱり2週間ぐらいやるんでしょうかね、やらないと先生になりませんのでね。ですから、今、先生が不足してますから、今後実習ができる環境になったということで、おそらく実施されるということでしょう。それは誠に結構なことだと思います。

(記者)

一旦、県内では他の市町は教育実習を、今年はコロナがあるけれどやると言っていたんですが、静岡市だけが感染拡大を受けて、国も実習がなくても特例として免許を授けるという話があったので、静岡市としては実施しないとしていたんですが、川勝知事としては、県内の教育実習というのが、整えば、条件が整えば是非ともやっていくべきというふうにお考えということで。

(知事)

それは教育実習というのは、教員免許を取るためにですね、やっている人にとって、一番華の部分ですね。あとはいわゆる筆記試験ですから。ですからそれはですね、やっぱりやらなくちゃいけないものだと私は思います。ただやれないような状況で無理にやって、子どもたちと接触して感染が広まったら何にもなりませんのでね、やむを得ない処置だったと思いますけれども。本来やるべきものだと。やっぱり、いかに教育が難しいかっていうのがですね、座学では分かりませんから、実際に接してみないと。それはよかったと思いますよ、はい。

(記者)

ありがとうございます。今日これからレクが、これに続けてあるようなんですが、コロナを受けて、公共事業のあり方について県の方で、出資を見直されるということが一部報道もいくつか出ています。基本的な考え方を知事の口からお願いします。

(知事)

ハードってのはお金かかりますよね。だけど、あのソフトっていうのは、何て言いますか、あらゆる知恵をですね、出し合うことになりますので、ここでソフトパワーをあげようじゃないかという、それを方針してるんですよ。ですから、例えば昨日を康友さんが、康友浜松市長が来られたときに、野球場のことに要請がございました。野球場についてもかなり大きな施設ですのでですね、どういう野球場であった方がいいのかというアイデアをもらいましょうと。あるいは図書館についてもですね、コロナを経験してますので、従来の図書館っていうふうにはいかないと。また開架式か、あるいは閉架式か、あるいは寄稿本とそれから学習読書的なものと研究書とをどういうふうに分けるかとかですね、こうしたことについて、早くなるほど作った方がいいんですけれども、今つくれない状況ですからお金がないので。ですからそれをアイデアコンペしようと。で、それでいろんな英知を結集してやればですね、結果的にはですね、納得ずくめのものができるということで、私どもはこのアイディアをですね、出し合う期間ということで、それと同時に、この議論していくうちに、そのうちどれを優先するべきかという、選択と集中で優先順位のものからやっていくということがございます。そうしたこともですね、オープンに議論しながら決めていこうというのが今回のもので、これから部局の方で、発表するんですね。それからまた議会等々に諮りまして、そこでもんでいただいて、ということにもなっておりますので、全体の話の筋としてはですね、ともかく人の命を救うことが一番大切ですから、それにお金を大きなお金を使いました。今は公共事業につきましては、どんな施設を造るのが人々の幸せに繋がるかということでですね、老若男女いろんな人からのアイデアを募集しようということで衆議一致してるという、その中でも見直しということでございます。

(記者)

公共事業の見直しに関係してですけれども、今話しにもありました浜松市に予定しています新球場、新野球場についてです。様々な公共事業ある中でですね、知事は先立って野球場については防災についても機能を備えた方がいいというような考えもお話されたかと存じますけれども、様々見直しされる公共事業の中で、新野球場の位置付けについてはどのぐらいの高さに位置付けられているのかお考えをお聞かせください。

(知事)

この間、話を聞いてましたら、ボストンレッドソックスという球場がですね、街中にあるもんだから、町に接するところはたくさんお客さん入れるためにめちゃくちゃ天井高くしたそうですね。こちらはですね、13メートルの防潮堤がほぼできました。後は馬込川の水門のとこだけになったわけですね。だけど15メートルも超波する津波はありうるということでございましょう。津波に対しては、逃げるというと高いところに逃げる以外にないわけですね。ですから、高さはですね、やっぱりそれより高いものであった方がいいと。そういうところを見ると、逃げるところはないでしょう。しかも、海岸は何しろ三大砂丘の一つであってウミガメも来ますし、また、今後できる防潮堤はですね、かなり幅が広いので、いろんなかけっこだとか、散策だとか、ハイキングだとか、いろんな形で使えるとこですから、人が必ずおられるような形でですね、単なるコンクリート壁ではないんですね。いわば命の丘なんです。楽しめるようなものにしているわけです。ただ、その人たちに警報が鳴ったと。第二波はすごく大きいぞと。じゃあ、あそこに高いところがあるから逃げようというようなことがないと具合悪いというのが私の考えです。これも含めて、いろいろと皆さん議論をいただければというふうに思ってますけどね。

(幹事社)

その他よろしいですか。どうもありがとうございました。

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